「数学ガールの秘密ノート 整数で遊ぼう」読書レビュー
「数学ガールの秘密ノート 整数で遊ぼう」という本を読みました。
数学ガールシリーズは、高校の時に幾つか読んだのですが、この「秘密ノート」というシリーズは初めて読んだので、今回はこれをレビューしていきたいと思います。
秘密ノートとは?
数学ガールのシリーズは主に二つあり、「数学ガール」シリーズとこの「数学ガールの秘密ノート」シリーズです。
「数学ガール」シリーズで扱う数学は本格的で、かなり高レベルなものになっています。
「数学ガールの秘密ノート」シリーズは、対話形式で易しい数学を扱っています。
中高生にオススメです。
第一章 足しても引いても同じ数
3の倍数の判定法についての話。
3の倍数の判定法を、文字式を用いて証明する内容。
「例示は理解の試金石」という、数学ガールきっての名ゼリフがあるのですが、この章にも出てきて、久々に見た僕は懐かしくてとても興奮しました。
第二章 選べないのに見える数
「エラトステネスの篩」を使って、素数をあぶりだすという話。
エラトステネスの篩とは、簡単に言ってしまえばゴリ押しで素数かどうかを判定していこうというもの。
そしてその後に「ウラムの螺旋」というのも出てくる。
これは0以上の整数を螺旋状に並べていくと、多くの素数が斜めに並ぶことが観察できるというもの。
素数にはあらゆる秘密が隠されており、様々なトピックがあるのでとても興味深い。
第三章 数当てマジックと31の謎
このタイトルを見た時、最初「31個の謎が出てくるのか!?」と驚いたが、違った。
数字が沢山並べられた紙を複数見せて、心に浮かんだ数字がある紙を選ぶと、その数字が当てられるというマジックと、そのタネの解説を行っている。
二進法が関係しているので、情報系の大学に通っていた自分としては繋がりを感じることができた。
第四章 数学的帰納法
2013年センター試験の数学ⅡBに、数学的帰納法が出たという事で、その問題を取り扱っています。
個人的には数列の復習になったし、数学的帰納法がペアノの公理に記されている事も思い出すことができました。
途中で出てくるドミノ倒しの例えが凄く分かり易かったです。
第五章 ぐるぐるワンの作り方
時間が2経つと0に戻る時計、3経つと0に戻る、5経つと0に戻る時計、三つの時計をユーリが作り、「僕」に紹介する話。
何の変哲もない三つの時計だが、そこから沢山の性質が見えてくることになります。
以上です。
一つでも興味深い話があったら、是非読んでみることをオススメします。
苦手だった数学が好きになる、もしくは好きだった数学が更に好きになる、手助けになるはずです。
ではまた('◇')ゞ